アカムツの釣り方・タックル完全ガイド
「白身のトロ」と称される脂乗りで知られる深海の高級魚。口の中が黒い特徴から「ノドグロ」の別名で親しまれる。中深場エサ釣り(胴突き仕掛け)とスロージギングで狙い、水深100〜400mの砂泥底がフィールド。
動画でわかる:アカムツの釣り方
独断で発掘した参考になるYouTubeチャンネルと動画をご紹介
中深場エサ釣り(胴突き)の参考動画
中深場ジギングの参考動画
アカムツタックルで狙える他の魚
※ アカムツと同じタックル構成で狙える魚種です
アカムツの特徴・生態
釣り方
主な釣法は中深場エサ釣り(胴突き仕掛け)と中深場スロージギングの2種です。エサ釣りは電動リール+PE3〜4号+中深場専用竿+胴突き仕掛け+オモリ150〜200号+ホタルイカ・サバ短冊が標準構成。スロージギングはスロージギング専用ベイトロッド+ベイトリール+PE1.2〜1.5号+メタルジグ200〜350gで、底から5m以内をスローピッチジャークで探ります。口周りが非常に柔らかいため、竿の粘りとドラグ調整で口切れを防ぐのが最大のポイントです。
生態と習性
水深100〜300mの大陸棚〜大陸棚斜面の砂泥底・岩礁帯付近に生息します。日本海側では新潟〜島根、太平洋側では千葉〜高知に多く分布。エビ・カニなどの甲殻類や小魚を捕食します。深場の魚ですが、季節によって深さを変える回遊性も持っています。秋〜冬は比較的浅場に寄り、春〜夏は深場に落ちる傾向があります。
食文化など
テニスの錦織圭選手が全米オープン後に「ノドグロが食べたい」と発言して全国的に知名度が急上昇しました。日本海側を代表する超高級魚で、脂の乗りは白身魚の中でもトップクラス。旬は秋〜冬で、塩焼き・干物・しゃぶしゃぶ・炙り刺身が代表的な食べ方です。島根県浜田市の「のどぐろ」は全国的なブランドとして確立されています。
地方名
「ノドグロ」が最も広く知られた通称で、正式和名「アカムツ」よりも通りが良いほどです。北陸・山陰地方を中心に使われ、今では全国的に定着しています。
アカムツのベストシーズン・釣れる時期
| おかっぱり | 船 | |
|---|---|---|
| 春 | ×水深100m以深に生息する深海魚のため岸釣りでは狙えない | ×シーズン外。アカムツ専門の遊漁船は出船しない時期 |
| 夏 | ×水深100m以深に生息する深海魚のため岸釣りでは狙えない | ○日本海側から開幕。産卵前で脂乗りの良い個体が狙える |
| 秋 | ×水深100m以深に生息する深海魚のため岸釣りでは狙えない | ◎最盛期。産卵に伴い浅場へ移動し、好釣果が期待できる |
| 冬 | ×水深100m以深に生息する深海魚のため岸釣りでは狙えない | △深場に戻り釣果が不安定。出船する船宿も限定的になる |
適水温: 水深100-400mの中深場で水温に依存しない
アカムツの季節別攻略ガイド
春(3〜5月)のアカムツ釣り
水深200m以深の深場に居着いており、アカムツ専門の遊漁船はほとんど出船しません。中深場五目釣りの外道として散発的に釣れる程度で、この時期は他のターゲットに切り替えるのが現実的。
夏(6〜8月)のアカムツ釣り★ベストシーズン
6月から日本海側(新潟・富山・石川)で出船が始まり、太平洋側は7月頃からスタートします。産卵前の個体は脂乗りが最高潮で食味は年間ベスト。
水深200〜350mの中深場を胴突き仕掛けまたはスロージギングで狙います。
秋(9〜11月)のアカムツ釣り★ベストシーズン
産卵期に比較的浅い水深(100〜200m)に群れで移動するため釣りやすくなります。波崎沖カンネコ根では9月にトップ8〜10尾の定量達成が報告される好シーズン。
日本海側・太平洋側ともに最盛期で、エサ釣り・スロージギングの両方で好釣果が期待できます。
冬(12〜2月)のアカムツ釣り
産卵後のアカムツは深場へ戻り、遊漁船の出船も減少します。太平洋側の一部(波崎沖・駿河湾)では12月まで延長する船宿があります。
釣果は秋に比べて安定しないが、2kg超の大型が出る可能性もあり、通い込むベテランも少なくないです。
アカムツ釣りの地域別ポイント・攻略法
北海道
アカムツは北海道南部が分布北限域にあたる。道南沖で漁業として散発的に漁獲される記録があるが、アカムツ専門の遊漁船は運航されていない。 道央・道北・道東はアカムツの分布域外で、北海道からアカムツを狙う場合は東北日本海側(秋田・庄内方面)への遠征が現実的な選択肢となる。
東北(日本海側)
秋田沖・庄内沖で水深200〜300mの中深場を胴突き仕掛けで攻略する。9〜10月が最盛期で産卵期に浅場に移動するアカムツが狙いやすくなる。佐渡沖ではイワシの1匹付けで2kg超のジャンボアカムツの実績がある。出船港は酒田・鼠ヶ関が中心。
エリア詳細(3件)+−
東北(太平洋側)
常磐沖(福島・茨城県北部)で水深150〜250mの中深場でアカムツが狙える。波崎沖カンネコ根と連続する好漁場で8-11月がシーズン。三陸沿岸はアカムツの漁獲記録はあるが遊漁船の出船は限定的。松島湾周辺は水深が浅くアカムツは狙えない。
エリア詳細(2件)+−
上越・北陸
新潟県は全国有数のアカムツ釣りフィールドで、上越沖・佐渡沖が主要ポイント。水深200〜350mで胴突き仕掛けが基本。富山湾は水深200〜300mで7-10月がベスト。石川県は能登沖で8-10月に好調。日本海側は太平洋側より水深が深い傾向がありオモリ200号が標準。新潟は出船港が充実しており上越・名立・柏崎・寺泊から出船。
エリア詳細(5件)+−
関東
茨城県波崎沖の「カンネコ根」は太平洋側を代表する全国屈指のアカムツポイントで、水深110〜200mと比較的浅い。産卵期の9月に定量(8〜10尾)達成の好釣果が報告される。 平潟沖(北茨城市)はスロージギングの名ポイントで水深150〜250m。8-11月がシーズンだが台風の影響で出船日数が限定される場合がある。波崎港・銚子港・大原港から出船。東京湾奥・東京湾西・東京湾東・三浦半島・湘南・九十九里・内房は水深が浅くアカムツの分布域外のため、波崎・外房・平潟方面への遠征が必要。
エリア詳細(3件)+−
東海
駿河湾は水深250〜400mの本格的な中深場フィールドで、エサ釣り・スロージギングの両方が成立する。日本有数の深い湾のため350m以深の超深場ポイントも存在し、250号のオモリが必要な場面もある。遠州灘でも水深200〜300mで実績あり。7-11月がシーズンで、御前崎・焼津・沼津から出船。伊勢湾奥・知多半島・三河湾は水深が浅くアカムツは狙えない。
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近畿
日本海側の若狭湾・丹後沖で8-10月に散発的に出船があるが、関東・上越に比べて釣り船の数は少ない。水深200〜300mで胴突き仕掛けが中心。舞鶴・宮津から出船するが、アカムツ専門の乗合船は限定的。大阪湾奥・大阪湾南・神戸〜明石・播磨灘・淡路島・紀北・紀中・紀南は水深が浅くアカムツの分布域外のため、日本海側への遠征が必要。事前に船宿への確認が必須。
エリア詳細(1件)+−
山陰・山陽
山陰の島根県浜田市は「どんちっちノドグロ」のブランド産地で漁獲量は豊富。しかし遊漁船でのアカムツ釣りは限定的で、浜田沖で8-10月に出船する船宿がある程度。隠岐沖は漁業資源としてのアカムツが豊富だが遊漁船は非常に限られる。瀬戸内・下関は水深が浅くアカムツの分布域外で、遊漁船の出船は確認されていない。日本海側への遠征が必要。
四国
四国周辺は瀬戸内側・鳴門を含め全域がアカムツの遊漁船の分布域外。土佐沖(太平洋側)は外洋に面した深場があり漁業としてのアカムツ漁獲記録はあるが、遊漁船としての出船は確認されていない。四国からアカムツを狙う場合は上越・北陸方面や関東方面への遠征が現実的な選択肢となる。
九州・沖縄
長崎県対馬は「紅瞳(べにひとみ)」のブランド名でアカムツを出荷する産地。対馬沖・五島列島沖の深場で漁業としての漁獲は行われているが、遊漁船でのアカムツ釣りは非常に限定的。有明海・錦江湾は内湾で水深が浅く生息域外。沖縄は熱帯域でアカムツの分布域外。九州からアカムツを狙う場合は上越・北陸方面や関東方面への遠征が現実的な選択肢。
エリア詳細(2件)+−
アカムツの釣り方・おすすめタックル
アカムツの中深場エサ釣り(胴突き)
電動リール3000番と中深場専用竿で水深200〜350mの砂泥底を攻略します。胴突き仕掛け2〜3本針にホタルイカとサバ短冊を付け、マシュマロボールでエサを浮かせてアカムツの食性に合わせます。
関連動画
中深場エサ釣り 胴突き仕掛け図
おすすめロッド
2.1m / 7:3〜6:4調子
選ぶ理由
中深場専用竿はアカムツの「口切れ」を防止するために設計されたしなやかな調子が最大の特徴。
7:3〜6:4調子のグラスコンポジット設計が穂先でアカムツの吸い込みバイトに追従しつつ、胴の粘りで150〜200号のオモリを操作します。
シマノ ディープチェイサー アカムツスペシャルはUDグラス構造で巻き上げ中のバラシを大幅に軽減する専用設計です。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
アカムツの口切れを防ぐグラスコンポジットの粘りも、150〜200号のオモリを操作するパワーも確保した中深場のスタンダード竿。
底トントンの誘い操作がしやすい長さ設計
おすすめリール
3000番
選ぶ理由
水深200〜350mからオモリ150〜200号+仕掛け+魚を巻き上げるには電動リールが必須です。
手巻きでは体力が持たず、巻き上げ中のテンション変化で口切れも起こしやすいです。電動リールの一定速度巻き上げ機能が口切れを最小限に抑えます。
シマノ フォースマスター3000は巻き上げ速度の微調整が可能でアカムツの「中速巻き上げ」に適切です
おすすめライン
3〜4号
選ぶ理由
PE3〜4号は水深200〜350mの中深場でオモリ150〜200号に耐える十分な強度を持ちつつ、細径で潮受けを最小限に抑えてオマツリを防止します。
300m以上の巻き量が必須で、10m毎のマルチカラーで水深把握が容易。リーダーとの接続は
リーダー
10〜12号 35-40lb (3〜5m)
選ぶ理由
フロロカーボン10〜12号のリーダーはPEラインの摩擦弱さを補い、海底付近の岩礁や根周りでの根ズレからPEを保護します。
3〜5mの長めにとることで仕掛け周辺の広い範囲をフロロで保護します。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
水深150-300mの中深場で幹糸の代わりとなるリーダー。根ズレと捻じれに強いフロロで底の変化を察知しつつアカムツを誘導。
キンメダイ・クロムツ兼用タックルに
大型アカムツ・多点掛け時の強化設定。仕掛けが絡まないスティッフな硬さと深場の水圧に耐える強度。クロムツ・オニカサゴの混じり釣りにも
ベストシーズン
夏~秋(7-11月)
おすすめ時間帯
朝マヅメ〜午前中
おすすめポイント
水深100〜350mの砂泥底。波崎沖カンネコ根、新潟沖、富山湾沖が主要ポイント
釣り方のコツ
基本の釣り方
電動リールで仕掛けを水深200〜350mの海底まで沈め、着底を確認したらオモリを底から2〜3m持ち上げてタナを取ります。
アカムツは底付近に定位しているため、底トントンの誘い(底を2〜3m上げて再着底させる)を30秒〜1分間隔で繰り返します。
アタリは穂先がモタレるような微妙な変化で出ることが多く、竿先に集中して変化を見逃さません。
誘い方のコツ
仕掛けを着底させたまま30秒〜1分放置し、アカムツが警戒心を解いてエサに近づく時間を与えます。その後ゆっくりと2〜3m巻き上げて再着底させる「底トントン」の繰り返しが基本リズムです。
巻き上げ速度が速すぎるとアカムツが追いきれず、遅すぎると仕掛けが潮に流されます。
エサの付け方
ホタルイカは内臓を潰さず丸ごと1匹を針に刺します。内臓のエキスが集魚効果を発揮します。
サバ短冊は3cm×1cm程度の小さめにカットし、ホタルイカとのダブル付けが定番のです。マシュマロボールを各針元に装着し、エサに浮力を与えて底から浮いた状態で自然に漂わせます。
注意事項
アカムツは口周りが非常に柔らかく、硬い竿や急な巻き上げでは容易に口切れします。電動リールの巻き上げ速度は「中速」が鉄則で、高速巻き上げは厳禁です。
竿の粘りで衝撃を吸収し、一定のテンションを保ちながら巻き上げます。ドラグは若干緩めに設定し、アカムツの引きに竿とドラグの両方で対応します。
船宿の指定オモリ号数を必ず守り、周囲と異なる号数はオマツリの原因になります。
渋い時の対応
ハリスを60cmから80〜90cmに延長してエサの漂い幅を広げます。マシュマロボールやケイムラフロートを追加して浮力とアピール度を高めます。
サバ短冊を3cm以下の小さめにカットして食い込みやすくします。ホタルイカの目玉を潰してエキスを拡散させ集魚効果をアップします。
タナを取ったら30秒〜1分間の放置(待ち)を長めにします。
アカムツの中深場ジギング
スロージギング専用ベイトロッドと手巻きリールで水深200〜350mの底付近5m以内をスローピッチジャークで探ります。エサ釣りより数は劣るが2kg超の大型が狙えるのが魅力。
関連動画
中深場ジギング スロージギング仕掛け図
おすすめロッド
6.3ft / スローテーパー
選ぶ理由
スロージギング専用ロッドはロッド全体が胴から曲がるスローテーパー設計で、200〜350gの重いジグをゆっくり持ち上げてフォール時にスライドアクションを生み出します。
先調子ではジグが跳ね上がりすぎてアカムツのレンジ(底から5m以内)を外します。シマノ ゲーム タイプスローJやオシアジガーインフィニティが定番機種です。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
中深場スロージギング専用設計。
ロッド全体のしなりで200〜350gのジグをゆっくり持ち上げ、アカムツが反応するスライドフォールを演出。底から5m以内を集中攻略
おすすめリール
300番 ハイギア
選ぶ理由
スロージギングではスローピッチジャークのリズムを手で感じることが重要なため手巻きベイトリールが基本です。
300番はPE1.2〜1.5号を300m以上巻けるキャパシティとファイトに十分なドラグ力を備えています。
ハイギア(ギア比6.0前後)で1回転90〜100cmの巻き取り量が適切です。
おすすめライン
1.2〜1.5号
選ぶ理由
PE1.2〜1.5号はスロージギングに必要な感度と強度を備える細糸設定で、水深200〜350mの底からの着底感・バイトを明確に手元に伝えます。
太くすると潮受けが増してジグが流されオマツリしやすくなります。300m以上の巻き量が必須です。
リーダー
4〜6号 16-22lb (3〜5m)
選ぶ理由
フロロカーボン4〜6号リーダーはPE1.2〜1.5号との強度バランスが良く、海底付近の根ズレに耐えます。
3〜5mの長めでジグ周辺の広い範囲をフロロで保護します。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
スロージギングでのジグアクションを妨げない適度な細さ。水深100-200mの中深場でPEの感度を活かしてアカムツのバイトを捉える。
クロムツ・ムツ類全般に対応
大型アカムツ・根魚混じり狙いの強化設定。根ズレへの耐性も深場でのやり取りに必要なパワーも確保。
キジハタ・オニカサゴとの五目ジギングにも
ベストシーズン
夏~秋(7-11月)
おすすめ時間帯
朝マヅメ〜午前中
おすすめポイント
水深150〜400mの砂泥底。平潟沖、駿河湾、波崎沖が主要ポイント
釣り方のコツ
基本の釣り方
メタルジグ200〜350gをスロージギング専用ロッドでスローピッチジャークして誘います。底から5m以内がアカムツのストライクゾーンで、この狭いレンジを集中的に攻めます。
着底後にロッドを大きくゆっくり持ち上げ(ワンピッチ)、フォールで食わせるのが基本パターンです。ジグのフォール中にアカムツが吸い込むバイトが多いため、フォール姿勢が重要です。
ジグの選び方
スライド系ジグは横方向の動きで広い範囲を探れ、活性が高い時に有効です。フォール系ジグはゆっくりヒラヒラと落ちるアクションで食い渋りに強いです。
グローカラー(蓄光)は水深200m以深の暗い環境で視認性を高め、アカムツの大きな目にアピールする実績最高のカラーです。ケイムラ(紫外線発光)も薄暗い水深で効果的です。
アワセとファイト
アカムツの口は非常に柔らかいため、巻きアワセが基本です。ガツンと合わせると口が裂けてバラシの原因になります。
ファイト中はドラグを緩めに設定し、竿の粘りとドラグの両方で衝撃を吸収します。一定のテンションを保ちながら中速で巻き上げます。
注意事項
スロージギングは1日中ジャークを繰り返す体力勝負の釣りです。軽量ロッドとバランスの良いリールで疲労を軽減することです。
底取り(着底感知)ができなくなったら即座にジグのウェイトアップが鉄則です。底が取れないままの釣りはアカムツに届かず釣果ゼロになります。
渋い時の対応
フォールスピードを遅くするためスライド系からフォール系ジグに変更します。ジャークの振り幅を小さくして底から2m以内を集中的に探ります。
グロー・ケイムラカラーに変更して暗い深場でのアピール力を強化します。ジャーク後のフォール中にラインテンションを完全にゼロにし、ジグの自然なフォールアクションで食わせます。