マカジキの釣り方・タックル完全ガイド
マカジキは外洋に生息する大型回遊魚。クロカジキ(ブルーマーリン)、シロカジキ(ブラックマーリン)とともにビッグゲームの最高峰ターゲット。トローリングやジギングで狙う夢の魚。
動画でわかる:マカジキの釣り方
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マカジキタックルで狙える他の魚
※ マカジキと同じタックル構成で狙える魚種です
マカジキの特徴・生態
釣り方
トローリング(引き釣り)が定番。近年はスタンディングファイトやジギングも人気。専用のビッグゲームタックルが必要で、ファイトは数十分〜数時間に及ぶことも。国内では相模湾・駿河湾・紀伊半島沖・沖縄周辺が主戦場で、黒潮が安定する夏から秋に専門船の釣果がまとまりやすい。
生態と習性
外洋の表層〜中層に生息する大型回遊魚。暖流に沿って回遊し、黒潮の影響を受ける海域に多い。高速遊泳が可能で、時速100km以上のスピードを出す。イカ類、イワシ類、サバ類などを捕食。適水温は20-28℃。 【地方名】マカジキは「マカ」「マカジキ」と呼ばれる。クロカジキは「ブルーマーリン」「ブラック」、シロカジキは「ブラックマーリン」「シロ」とも。よく「カジキマグロ」と呼ばれるが、マグロ属(Thunnus)とは別の分類で、カジキ亜目に属する全くの別種。
食文化など
マカジキは高級魚として流通し、刺身・寿司ネタとして珍重される。1kgあたり数千円の値がつくことも珍しくない。気仙沼のカジキは全国的に知られるブランドで、照り焼き・フライ・味噌漬けなど多彩な調理法で楽しめる。脂がのった身は絶品で、ハワイアンポケなどの料理でも使われる。クロカジキ・シロカジキはスポーツフィッシングの対象として有名で、キャッチ&リリースが基本。
マカジキのベストシーズン・釣れる時期
| おかっぱり | 船 | |
|---|---|---|
| 春 | −岸から実用的に狙う釣りは成立せず船限定です | ○黒潮接近でトローリング回遊が始まる序盤戦 |
| 夏 | −岸から実用的に狙う釣りは成立せず船限定です | ◎全国の主戦場でトローリング反応が出やすい最盛期 |
| 秋 | −岸から実用的に狙う釣りは成立せず船限定です | ◎黒潮が残ればトローリングで大型を狙える好機 |
| 冬 | −岸から実用的に狙う釣りは成立せず船限定です | △本州は落ち着き南方海域だけトローリングの狙いが残る |
適水温: 22〜28℃
マカジキの季節別攻略ガイド
春(3〜5月)のマカジキ釣り
春は黒潮の差し込みとともに回遊が始まり、南寄りの海域からトローリング船の釣果が立ち上がります。序盤は水温の安定した日ほど反応が出やすく、5月以降に本格化しやすい時期です。
夏(6〜8月)のマカジキ釣り★ベストシーズン
夏は水温上昇で活性が最も上がり、相模湾・駿河湾・紀伊半島沖・沖縄周辺でトローリングの本命シーズンになります。潮目とベイトが揃えばジギングや泳がせでもチャンスが生まれます。
秋(9〜11月)のマカジキ釣り★ベストシーズン
夏に続いて黒潮が安定する海域ではトローリングの好機が続きます。ベイトがまとまる年は良型比率も上がり、10月頃まで相模湾や紀伊半島沖で専門船の出船が続きやすい季節です。
冬(12〜2月)のマカジキ釣り
冬は本州沿岸の水温低下で回遊が薄くなり、トローリング船の本命率は下がります。沖縄・先島諸島など暖かい海域では出船機会が残るものの、海況と潮色を選ぶシーズンです。
マカジキ釣りの地域別ポイント・攻略法
北海道
北海道周辺は水温と潮流条件が合いにくく、マカジキを専門に狙う船のトローリング釣りは現実的ではありません。黒潮系の暖水塊が届かない年は回遊自体が期待しにくく、トローリングのポイント形成も望みにくいため実績は極めて限定的で、道内の海域は実質的に分布域外に近い対象外エリアです。
東北(日本海側)
東北日本海側は黒潮の直接的な影響が弱く、マカジキを狙ったトローリング船が成立する海域ではありません。対馬暖流の年変動で回遊の可能性は残るものの、津軽・男鹿・庄内のいずれも船の釣りとして専門に組むには再現性が低い難しい地域で、実績記録も稀なため実質的に対象外寄りの海域です。
東北(太平洋側)
東北太平洋側は黒潮の蛇行や暖水塊の差し込み次第で、夏から秋にマカジキが入る年があります。宮城・福島沖で船のトローリングによる回遊情報が出ることはあるものの、相模湾ほど安定せず、東北太平洋側は分布域の北限に近い海域として海況待ちの組み立てになりやすく、松島湾のような内湾部は対象外です。
上越・北陸
上越・北陸は外洋のビッグゲームより沿岸回遊魚が中心で、マカジキを狙うトローリングは一般的ではありません。佐渡・新潟・富山湾・能登・若狭のいずれも暖流条件が揃った年だけ散発的に回遊が話題になる程度で、専門船の選択肢もかなり限られ、記録がない年も多い対象外寄りの海域です。
関東
関東では相模湾が日本屈指のビッグゲーム海域で、夏から秋はマカジキ狙いのトローリング船が連日出船します。平塚・茅ヶ崎・葉山・三浦からのアクセスが良く、黒潮の接岸状況を読みながら潮目を追う釣りが基本で、主戦場は相模湾西・外房・東京湾奥近くの外洋帯に限られます。鹿島灘・内房・東京湾西・東京湾東・湘南・三浦半島の沿岸寄りは再現性が低く、実質的に対象外の扱いです。
東海
東海では駿河湾から遠州灘にかけて黒潮分流が入り、夏から秋にマカジキを狙うトローリングが組みやすくなります。沼津・清水・御前崎などから出船し、船釣りとして潮目と浮遊物周りを流し替える展開が定番で、主戦場は駿河湾西・駿河湾東・南伊豆に集中します。東伊豆・西伊豆・知多半島・三河湾・渥美半島はベイト条件が揃う年でも補助候補に留まり、伊勢湾奥と同様に対象外寄りです。
近畿
近畿では紀伊半島沖や熊野灘が主戦場で、黒潮が寄る夏から秋にマカジキ狙いのトローリングが成立します。串本・勝浦周辺は沖出ししやすく、船釣りで潮筋とベイトの位置に合わせて広く探る釣りが中心です。大阪湾奥・神戸〜明石・播磨灘・大阪湾南・淡路島・紀北・紀中・紀南のうち本命場は黒潮に近い沖出し側に偏り、内湾側や沿岸寄りは対象外寄り、若狭湾も遠征優先度は下がります。
山陰・山陽
山陰・山陽は瀬戸内海側が外洋ビッグゲームに向かず、山陰沖も黒潮の直接影響が弱いため船のトローリングでマカジキを狙う実績は乏しい地域です。外洋条件が整わない年は回遊情報そのものが少なく、瀬戸内側は対象外、下関を含む西端海域でも記録がない年が多い遠征優先度の低い海域です。
四国
四国では土佐湾から足摺岬周辺の太平洋側が有望で、夏から秋はマカジキを狙ったトローリング遠征が組みやすくなります。室戸・土佐清水から出船し、黒潮の本流とカツオ・シイラの気配を手掛かりに探るのが基本で、瀬戸内側や鳴門周辺は外洋条件が足りず対象外です。
九州・沖縄
九州・沖縄では沖縄本島、宜野湾、石垣、宮古などが国内最高クラスのビッグゲーム海域で、マカジキに加えて大型クロカジキやシロカジキまでトローリングで狙えます。九州太平洋側の宮崎・鹿児島でも夏から秋は黒潮に乗った回遊があり、船の釣りの遠征候補として有力ですが、玄界灘と有明海は対象外寄りで、長崎沿岸も専門に狙うには記録が稀です。主戦場は鹿児島と沖縄本島で、沖縄離島は石垣・宮古など外洋島しょ部が中心です。
マカジキの釣り方・おすすめタックル
マカジキのトローリング
船を走らせながらルアーや餌を引いてカジキを狙います。ビッグゲームの王道スタイル。
関連動画
トローリングリグ(コナヘッド・ルアー式)の仕掛け図
おすすめロッド
5.5-7ft / 50-130lb
選ぶ理由
50-130lbクラスのトローリングロッドが標準です。
胴まで粘るレギュラーファースト寄りの調子と強いパワーが必要で、突込みを受け止めながらフックを伸ばさず主導権を保ちます。
スタンディング主体なら短め、チェア主体なら長めを選ぶと扱いやすくなります。
おすすめリール
50-130lb
選ぶ理由
50-130lbクラスのベイトリール(レバードラグ)。滑らかなドラグ性能と大量のライン収容が必要です。
PENNやSHIMANOのトローリングリールが定番です。ドラグはスムーズに出て、確実に止まる性能が必須です。
おすすめライン
50-130lb + リーダーフロロカーボン/ワイヤー 200-400lb
選ぶ理由
50-130lbクラスのナイロンまたはダクロンライン。近年はPEを使う人も。
リーダーはフロロカーボンまたはワイヤーで200-400lb。カジキの剣状の上顎でラインが切られないよう、太めのリーダーが必須です。
仕掛け
トローリングリグ(コナヘッド23-30cm、チャガー等のルアー、フック10/0-12/0、ナイロンリーダー300-400lb)、餌釣りリグ
選ぶ理由
コナヘッド、チャガーなどのトローリングルアーが定番。スプラッシュを出しながら泳ぎ、カジキを誘う。
餌釣りの場合はバラクーダやサバなどの小魚を使用。フックは大型のサークルフックが一般的です
エサ・ルアー
トローリングルアー(コナヘッド、チャガー)、餌(バラクーダ、サバ)
選ぶ理由
トローリングルアーはコナヘッド、チャガーが定番。サイズは20-40cm程度。
カラーはブルー、ピンク、パープルなど派手な色が人気。餌の場合はバラクーダやサバなどの小魚を使用です
ベストシーズン
夏から秋(6-10月)
おすすめ時間帯
日中
おすすめポイント
外洋、黒潮の影響を受ける海域、潮目
釣り方のコツ
基本操作
船を5-10ノット程度で走らせ、後方にルアーや餌を流します。複数本のロッドをセットし、広範囲を探ります。
誘い方
ルアー(コナヘッド、チャガー等)はスプラッシュを出しながら泳ぎます。餌の場合はバラクーダやサバなどの小魚を使用です。
アタリとアワセ
アタリはリールのドラグが唸る瞬間。ラインが引き出されたらファイト開始。アワセはロッドを煽って確実にフッキング。
ファイト
スタンディングまたはファイティングチェアでファイト。ポンピング(巻き取りとロッド操作の繰り返し)で魚を寄せます。大型は数十分〜数時間のファイトになることも。
注意事項
大型魚とのファイトではハーネスとファイティングチェアの使用が必須です。体が持っていかれる危険があるため、ロッドを素手で保持したまま長時間戦うのは避けてください。
取り込み・フック外し時はカジキの鋭い吻(剣状の上顎)に十分注意し、素手で口元に手を入れないこと。長時間の沖合釣行では船酔い対策(酔い止め薬の事前服用、水分補給)も重要です。
ライフジャケットは乗船中常に着用してください。