シイラの釣り方・タックル完全ガイド
「マヒマヒ」の名で世界的に知られる大型回遊魚。漂流物やパヤオに集まる習性を利用したオフショアキャスティングが最もポピュラーで、水面を割る豪快なジャンプファイトが最大の魅力。高知のたたきやハワイのグリルなど食文化も多彩。
動画でわかる:シイラの釣り方
独断で発掘した参考になるYouTubeチャンネルと動画をご紹介
オフショアキャスティングの参考動画
ショアキャスティングの参考動画
シイラタックルで狙える他の魚
※ シイラと同じタックル構成で狙える魚種です
シイラの特徴・生態
釣り方
オフショアキャスティング(遊漁船から漂流物やナブラを狙ってプラグをキャスト)が最もポピュラー。トローリング(疑似餌を曳航して広範囲を探索)は伝統的釣法。ショアキャスティングは磯や堤防から回遊シイラを狙います。水温22℃以上で活性が高まる夏〜秋がメインシーズンで、トップウォーターへの反応が抜群です。
世界中の熱帯〜温帯の外洋に分布する大型魚で、英名Dolphinfish、ハワイ語のMahi-mahiでも知られます。漂流物の下に集まる習性があり、水面爆発のバイトと豪快なジャンプファイトが最大の魅力です。
生態と習性
黒潮の流路に沿って本州中部以南に出現します。成長が非常に速く1年で50cm・2年で1m近くに達し、寿命は4〜5年と短命です。漂流物(流木・海藻・ブイ・パヤオ)の下に集まる習性が釣りの最大のキーポイント。イワシ・トビウオ・サバ・イカ類を主食とし、泳速は最大50〜60km/hに達します。
食文化など
旬は夏〜秋で、高知県では「シイラのたたき」がカツオと並ぶ名物。宮崎の「南蛮漬け」や沖縄の「マンビカーフライ」も各地の郷土食。ハワイのマヒマヒは高級レストランの定番食材です。鮮度落ちが早いため刺身は船上での血抜き・氷締めが必須。
地方名
高知では「万作」、沖縄では「マンビカー」、九州では「九万匹」「クマビキ」など地方名が多彩です。「シイラ」の語源は「粃(しいな・中身のない籾)」から転じたとする説が有力です。
シイラのベストシーズン・釣れる時期
| おかっぱり | 船 | |
|---|---|---|
| 春 | ×ショアからの実績はほぼなし。水温上昇を待つ時期 | △九州南部・沖縄のパヤオ周りで散発的に回遊が見られる程度 |
| 夏 | ○紀伊半島・四国太平洋側の磯で回遊シイラが狙えるポイントあり | ◎漂流物パターンのオフショアキャスティングが全国的に最盛期を迎える |
| 秋 | ○駿河湾・紀伊半島の磯場で南下前の回遊シイラが狙える好期 | ◎南下前の荒食いでメーターオーバーの実績が集中する型物シーズン |
| 冬 | ×水温低下でショアからの回遊は見られない。オフシーズン | ×日本近海からほぼ姿を消す。沖縄パヤオ周りでわずかに狙える程度 |
適水温: 22-28℃
シイラの季節別攻略ガイド
春(3〜5月)のシイラ釣り
黒潮に乗ってシイラが北上を開始する時期。沖縄では4月頃からパヤオ周りでオフショアキャスティングの実績が出始め、九州南部でも5月に入ると散発的な回遊が確認されます。
本州ではまだシーズン前で、来るべき夏のハイシーズンに向けてタックルの準備を進める期間となります。
夏(6〜8月)のシイラ釣り★ベストシーズン
全国的にシイラシーズンが本番を迎え、相模湾・外房・駿河湾・紀伊半島・四国・九州の各フィールドでオフショアキャスティングの遊漁船が出船します。
漂流物(流木・ブイ・パヤオ)の下にペンペンから大型まで群れており、トップウォーター(ダイビングペンシル・ポッパー)に水面爆発のバイトが連発します。
8月はメーターオーバーの実績が最も多い月で、ショアからも紀伊半島・四国の磯で回遊シイラの実績があります。
秋(9〜11月)のシイラ釣り★ベストシーズン
南下前の荒食い期でシイラの活性が非常に高く、型も良くなります。9〜10月にメーターオーバーの釣果報告が集中し、相模湾・外房・駿河湾ではオフショアキャスティングで大型を狙う船が連日出船します。
11月上旬まで紀伊半島・四国・九州では狙えるが、水温低下とともに回遊が減少します。ショアからも駿河湾周辺の磯や堤防で南下する群れに当たれば良型の実績があります。
冬(12〜2月)のシイラ釣り
水温が22℃を下回り日本近海からほぼ姿を消します。沖縄の一部パヤオ周りでわずかに回遊が見られる程度で、積極的に狙う時期ではないです。
この期間はタックルのメンテナンスと来シーズンの準備に充てるのが現実的。
シイラ釣りの地域別ポイント・攻略法
北海道
シイラの分布域の北限をはるかに超えた北海道沿岸は黒潮系暖水の到達範囲外にあり、夏季でも海水温がシイラの活性水温(22℃以上)に達しにくい。釣りの対象として成立する回遊パターンは確認されておらず、シイラを狙うなら本州中部以南への遠征が必要。
東北(日本海側)
シイラの分布域の北限付近にあたる東北日本海側は、対馬暖流が北上する8〜10月にごく散発的な回遊が見られることがある。秋田・山形沖で青物狙いのジギング船に外道として掛かるケースが報告されているが、毎年安定した回遊ではなく遊漁船のシイラ専門便もない。狙って釣るには太平洋側のフィールドが確実。魚影が薄いため遠征推奨。
エリア詳細(3件)+−
東北(太平洋側)
シイラの分布域の北限付近にあたる東北太平洋側は、黒潮の暖水塊が三陸沖まで北上する年に8〜9月の限定的な回遊が発生するが、毎年安定しているわけではない。宮城・福島沖で青物狙いの遊漁船に外道として掛かるケースが散発的に報告される程度でシイラ専門便はない。魚影が薄いため関東以南への遠征を推奨。
エリア詳細(3件)+−
上越・北陸
対馬暖流の影響で日本海側にもシイラが回遊するが、太平洋側と比べると魚影は薄い。新潟・佐渡沖、能登沖で8〜10月にジギング船の外道として釣れるケースがあるが、シイラ専門の遊漁船は存在しない。漂流物を発見した際にキャスティングで狙えることがある。
エリア詳細(5件)+−
関東
相模湾は日本最大のシイラ船出船エリアで、平塚・茅ヶ崎・小田原から7〜10月に多数の遊漁船が出船する。漂流物パターンでメーターオーバーが高確率で狙え、オフショアキャスティングの入門にも最適なフィールド。外房(勝浦・鴨川沖)は黒潮本流に近く大型シイラの実績が高い。東京湾口(三浦半島沖)でも回遊が見られる。
エリア詳細(10件)+−
東海
駿河湾は水深が深く黒潮の影響を受けやすいため大型シイラの回遊が安定しており、沼津・焼津・御前崎から遊漁船が出船する。7〜10月がシーズンで8〜9月がピーク。遠州灘は浜松沖でトローリングの実績がある。ショアからは御前崎周辺の地磯で回遊シイラが狙えることがある。
エリア詳細(9件)+−
近畿
紀伊半島南部の串本・潮岬周辺は黒潮本流が本州で最も接近するエリアで、シイラの魚影が非常に濃い。串本・白浜から遊漁船が出船し、6〜11月の長期シーズンでメーターオーバーが高確率で狙える。ショアからは串本の磯や潮岬周辺で回遊シイラの実績がある。大阪湾・瀬戸内海側は内海環境のため太平洋側とは状況が大きく異なり、紀伊半島南部が主戦場となる。
エリア詳細(9件)+−
山陰・山陽
瀬戸内海側は外洋から隔絶された内海環境のためシイラの確認報告は極めてまれ。山陰(日本海側)は対馬暖流の影響で8〜10月に散発的にシイラの回遊が見られる。島根沖や下関沖でジギング船の外道として釣果報告があるが安定しない。シイラを狙うなら太平洋側(四国南部・紀伊半島)への遠征を推奨。
エリア詳細(3件)+−
四国
高知県沖は黒潮の影響が全国で最も強く、シイラの魚影は全国トップクラスがある。室戸岬・足摺岬周辺が好ポイントで、高知港・土佐清水から遊漁船が出船する。漁師がパヤオ(浮き漁礁)を設置しているエリアではシイラが集まりやすく、6月から11月にかけてメーターオーバーの実績が豊富。 ショアからは室戸岬の地磯で実績がある。瀬戸内側は内海環境のため太平洋側が主戦場となり、鳴門周辺も含め四国北側は分布域の端として回遊が不安定。
エリア詳細(3件)+−
九州・沖縄
宮崎・鹿児島は黒潮の影響で全国最長クラスのシイラシーズン(5〜11月)を持つ。屋久島・甑島列島のパヤオ周りでメーターオーバーが狙える。沖縄はパヤオ(浮き漁礁)周りの釣りが盛んで、4〜12月の最長シーズンでシイラが狙える。那覇・宜野湾から遊漁船が出船し、慶良間諸島沖や本島東海岸のパヤオがメインフィールド。宮古島・石垣島でも通年で回遊が見られる。
エリア詳細(8件)+−
シイラの釣り方・おすすめタックル
シイラのオフショアキャスティング
遊漁船で漂流物(パヤオ・流木・ブイ)やナブラを探し、トップウォーターやミノーをキャストしてシイラを狙う最もポピュラーな釣法。
関連動画
オフショアキャスティング 仕掛け図
おすすめロッド
7.6ft / MH
選ぶ理由
7.6ftのMHパワー・レギュラーテーパー(6:4調子)はシイラのオフショアキャスティングに適したスペック。
ティップからベリーにかけてしなやかに曲がる6:4調子の設計は竿全体にルアーの重みを乗せて遠投できるキャスト性能と、シイラの水面を割るジャンプファイトに追従するしなやかさを確保します。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
シイラキャスティングの定番スペック。
40〜60gのダイビングペンシルを快適にフルキャストでき、メーターオーバーのジャンプファイトにも粘り強く対応するバランス設計
おすすめリール
6000番
選ぶ理由
6000番はPE3号を300m巻ける十分な糸巻量と最大ドラグ10〜15kgのパワーを持ち、メーターオーバーの瞬発的な走りに対応できる番手。
ハイギア(ギア比5.7〜6.2)はルアー回収の手返し・トップウォーターの操作性・ファイト中のポンピング後の素早い巻き取りに不可欠。
シイラはヒット直後に猛烈に走るため、ドラグの滑らかさが釣果を左右します
おすすめライン
3号 + リーダーフロロカーボン50lb
選ぶ理由
PE3号は直線強力20〜25kgありメーターオーバーの走りにも十分な強度を持ちます。
低伸度でトップウォーターのジャーク操作がダイレクトに伝わり、シイラのバイト感知も明確。8本編みは飛距離と滑らかさに優れています。
リーダーとの接続はFGノットが基本で、ノットアシスト2.0等のアシストツールを使えば揺れる船上でも確実に結束できます
リーダー
50lb(12号相当) (1.5-2m)
選ぶ理由
フロロカーボン50lbはシイラの鑢状の歯による擦れとジャンプ時のリーダー接触に対応する太さ。
1.5〜2mの長さはキャスト時のガイド抜けと保護範囲のバランスが向いています。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
シイラキャスティングの標準リーダー。ジャンプファイト時のリーダー擦れとシイラの歯による摩耗に耐える50lbの太さで安心のセッティング
ルアーのアクションを重視する場面やペンペンシイラ主体の日向けの細めのセッティング。
40lbでも通常サイズには十分な強度があり、しなやかさでルアーの泳ぎを妨げない
仕掛け
選ぶ理由
ソリッドリング+スプリットリングの接続はスナップよりも強度が高く、シイラのパワフルなファイトでスナップが開くリスクを排除する。
ソリッドリングにリーダーを結びスプリットリングでルアーを接続することでルアー交換も容易です
ベストシーズン
夏〜秋(7-10月)
おすすめ時間帯
朝マズメ〜日中(水温が上がる10時以降も好調)
おすすめポイント
漂流物(パヤオ・流木・ブイ)周り、潮目、ナブラ発生地点
釣り方のコツ
基本アクション
ダイビングペンシルをジャークでダイブ→浮上→ダイブさせ、シイラの捕食本能を刺激します。ポッパーはスプラッシュと泡で遠くのシイラを引き寄せる集魚効果が高いです。
シンキングミノーは表層で反応しない場合の中層攻略として使い分けます。リトリーブスピードは高速が基本で、シイラの視覚的な追尾本能を利用します。
漂流物パターンの攻略
船長が漂流物を発見したらまずペンペン(小型シイラ)の有無を確認します。ペンペンの群れの下にメーターオーバーの大型個体が付いていることが多いため、まず小型を掛けずに大型のバイトを待つ戦略が有効です。
漂流物から5〜10mの距離にルアーを着水させ、漂流物に向かって引いてくる動きが効果的です。
ファイトの要点
シイラはヒット直後に猛烈なスピードで走り出し、水面を割って何度もジャンプします。ジャンプ中にテンションが緩むとバレやすいため、竿先を下げてラインテンションを維持します。
ドラグはやや緩めにプリセットし、ファーストランで走らせてから徐々に寄せます。
注意事項
船上での立ち位置と隣のアングラーとの距離に注意し、キャスト時の安全確認を徹底します。シイラの口は硬いため確実にフッキングするにはロッドを大きくアワセることです。
バーブレスフックならリリース時の魚体ダメージを軽減できます。炎天下での釣りになるため熱中症対策(帽子・日焼け止め・水分補給)は必須です。
シイラのショアキャスティング
磯や堤防から回遊してきたシイラをルアーで狙う釣法。実績ポイントが限定的だが、ショアから大型シイラが狙える夢のある釣り。
関連動画
ショアキャスティング 仕掛け図
おすすめロッド
10ft / MH
選ぶ理由
10ftのMHパワー・7:3調子はショアからシイラを狙う際に必要な飛距離とメータークラスのシイラに対抗するバットパワーを確保します。
ショアシイラは回遊のタイミングに合わせた遠投が重要のため飛距離を最大化できる10ftの長さが必須です。
7:3調子のティップは遠投時にルアーの重みを乗せやすく操作性に優れ、ファイト中はバットで粘ってシイラの走りを止めます
おすすめリール
5000-6000番
選ぶ理由
5000〜6000番はPE3号を200m以上巻ける糸巻量と最大ドラグ10kg以上のパワーを持ち、ショアからのシイラファイトに十分な性能。
ハイギア(ギア比5.7〜6.2)は遠投後のルアー回収の手返しとファイト中のラインスラック回収に不可欠。SW仕様の防水性能が磯場での使用に安心です。
おすすめライン
3号 + リーダーフロロカーボン40-50lb
選ぶ理由
PE3号はショアシイラに必要な飛距離と強度を備えるセッティング。直線強力20〜25kgでメーターオーバーにも対応でき磯場の根ズレリスクにも余裕があります。
号数を細くすると飛距離は伸びるが磯場でのラインブレイクリスクが高まるため3号が適切バランス。
FGノットでリーダーと接続しノットアシスト2.0等のアシストツールで確実に結束します
リーダー
40-50lb(10-12号相当) (1.5m)
選ぶ理由
フロロカーボン40〜50lbはショアシイラ特有の磯場での根ズレとシイラの歯・ジャンプ時の擦れに対応する太さ。
40lbは通常使用、50lbは根が荒い磯場で選択。1.5mの長さはキャスト時のガイド抜けと保護範囲のバランスが向いています。
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
磯場のショアシイラ向けの太さ。根ズレとシイラの歯による摩耗に耐えジャンプファイト時のリーダー破損リスクを最小化する
堤防やテトラなど根が比較的穏やかなポイントで使う細めのセッティング。
ルアーのアクションを最大限に活かしつつ通常サイズのシイラに十分な強度を持つ
仕掛け
選ぶ理由
ショアキャスティングはオフショアに準じるがルアー接続は軽量なスナップを使用し飛距離を優先する。
強度の高いスナップ(#2〜#3)で接続し、ルアーロストのリスクが高い磯場では素早いルアー交換が実用的です
ベストシーズン
夏〜秋(7-10月)
おすすめ時間帯
朝マズメ〜午前中が回遊に当たりやすい
おすすめポイント
潮通しの良い外洋に面した磯・堤防、潮目が発生しやすいポイント
釣り方のコツ
基本戦略
ショアシイラは回遊のタイミングに合わせた遠投が最重要です。ポッパー30〜50gを第一選択とし、スプラッシュとポップ音で遠くのシイラを引き寄せます。
メタルジグ40〜60gは飛距離最優先の場面で表層高速巻きで使用します。ヘビーシンキングミノーは安定した泳ぎで中層を攻略します。
ポイント選択
潮通しが良く外洋に面した磯や堤防が必須条件で、漂流物が流れ着くポイントや潮目が発生しやすい場所が有望。紀伊半島(串本周辺)・四国太平洋側(室戸岬)・駿河湾(御前崎)が全国的に実績が高いです。
ファイトの要点
ショアからのファイトは足場が限定されるため、ドラグをやや強めにプリセットして魚を走らせすぎないことが重要です。磯場では根ズレ対策として最初の走りでラインが根に触れないようロッドを高く構えます。
ランディングは玉網が必須で、単独釣行の場合は魚を弱らせてから波打ち際でランディングします。
注意事項
磯場での足元の安全確認は最優先事項で、スパイクシューズとライフジャケットの着用は必須です。回遊待ちの時間が長くなることが多いため十分な飲料水と日除け対策を準備します。
単独釣行は避け、ランディング時の補助要員を確保するのが望ましいです。