トラフグの釣り方・タックル完全ガイド
「フグの王様」と称される冬〜春の味覚の最高峰。下関では「ふく」と呼ばれ、てっさ(薄造り)・てっちり(鍋)・白子は日本料理のトップクラス品。天然物の超高級食材として珍重される。船からのカットウ釣りで狙う。
動画でわかる:トラフグの釣り方
独断で発掘した参考になるYouTubeチャンネルと動画をご紹介
船フグ(カットウ釣り)の参考動画
船フグ(喰わせ釣り)の参考動画
トラフグタックルで狙える他の魚
※ トラフグと同じタックル構成で狙える魚種です
トラフグの特徴・生態
釣り方
船からの「カットウ釣り」が代表的です。喰わせリグの下にカットウ針を付けた一体型仕掛けで、アタリを感じたら鋭くアワセを入れてカットウ針を魚体に掛けます。フグ専用竿やカワハギ竿(1.8〜2.4m、先調子)を使用。東京湾(大貫沖)、遠州灘、伊勢湾、下関沖が主要フィールド。1〜2月は小トラが多く、3〜5月の乗っ込み期が大型狙いのベストシーズンです。
フグ類のトップクラス「フグの王様」として古くから珍重される超高級魚です。下関を筆頭に冬の味覚の王様として全国で親しまれています。 【生態と習性】水深10〜150mの砂泥底に生息し、適水温12〜23℃。冬季に浅場に接岸します。エビ・カニ・貝類・小魚・イカなどを捕食する雑食性です。警戒心が強く神経質ですが、捕食モードに入ると大胆になります。テトロドトキシンを肝臓・卵巣・皮膚に蓄積し、自然界での天敵は少ないです。
食文化など
「てっさ」(薄造り)は透き通るほど薄く引いた刺身をポン酢で味わいます。「てっちり」(ふぐ鍋)は締めの雑炊まで楽しむのが定番。白子は焼き・天ぷら・ポン酢で絶品。皮も湯引きで食べます。フグ調理には免許が必要です。
地方名
下関では「ふく」(福に通じる)、大阪では「テッポウ」(当たると死ぬ)。「本フグ」「ホンフグ」は他のフグと区別する呼称です。
トラフグのベストシーズン・釣れる時期
| 船 | |
|---|---|
| 春 | ◎年間ベストシーズン。3-4月は大型化・白子入り、4-5月は乗っ込みで大型トラフグが狙える最高の時期 |
| 夏 | ×完全オフシーズン。高水温で深場に落ち、フグ船を出す船宿はほぼない |
| 秋 | ○10月から解禁。水温低下で浅場に接岸開始。シーズン序盤で数は出にくいが型物も混じる |
| 冬 | ○1月〜2月初頭は小トラ(小さめのトラフグ)が釣れる時期だが、数は出ない。ショウサイフグと区別が難しく、トラフグの数は限定的。白子はまだ小さい |
トラフグの季節別攻略ガイド
春(3〜5月)のトラフグ釣り★ベストシーズン
3月〜4月は冬を越えて大型化したトラフグが狙えます。白子(精巣)も発達し、食材としての価値も高いです。
4月〜5月は産卵前の乗っ込みで浅場に大型が接岸し、60cm超の大物も期待できる最高のシーズン。東京湾・遠州灘・下関沖など各地で出船。
夏(6〜8月)のトラフグ釣り
高水温期(25℃以上)で深場(100m以深)に落ちているため、フグを狙う船はほぼないです。水深・水温の条件が合わず、この時期に専門に狙うのは現実的でないです。
夏はマダイ、シロギス、タチウオなど他のターゲットを楽しむ時期。
秋(9〜11月)のトラフグ釣り
10月からトラフグ釣りが解禁となり、フグ船が出船開始。水温低下とともに浅場に接岸してきます。
シーズン序盤のため数は出にくいが、型物が混じることもあります。カットウ仕掛けでじっくり狙います。
白子はまだ小さい時期。
冬(12〜2月)のトラフグ釣り
1月〜2月初頭は「小トラ」と呼ばれる小さめのトラフグが釣れる時期。型は30cm前後が中心で、白子もまだ小さく、食材としての価値は春に比べると劣ります。
この時期はショウサイフグと外見が似ており区別が難しいため、トラフグの数は出ないことが多いです。カットウ釣りで狙えるがショウサイフグのような数釣りは期待できません。
2月後半から徐々に大型が混じり始め、春の大型シーズンへと移行します。
トラフグ釣りの地域別ポイント・攻略法
北海道
北海道は分布域の北限に近く、水温が低いため専門にトラフグを狙う遊漁船はほぼない。道南エリアで他の釣り物(カレイ・ソイ等)のゲストとして稀に釣れることがある程度で、実績は極めて限定的。トラフグを専門に狙うなら本州(関東以南)への遠征を強く推奨する。北海道では他の魚種が豊富なので、そちらを楽しむのが現実的。分布域外につき詳細サブリージョンは設定していない。
東北(日本海側)
日本海側にも分布するが、トラフグ専門の遊漁船は少ない。庄内沖などで一部狙える地域があるが、船数は限られる。日本海の冬は時化が多く、出船できる日が限られるため、予約前に天候確認が必須。11月〜2月がシーズンで、日本海ふぐとして地元では珍重される。
エリア詳細(3件)+−
東北(太平洋側)
太平洋側は黒潮の影響で分布するが、専門のフグ船は少ない。仙台湾周辺で他の釣り物(カレイ・アイナメ等)のゲストとして釣れることがある程度。トラフグを専門に狙うなら関東以南への遠征を推奨。三陸沖でも分布は確認されているが、遊漁船での実績は限定的。松島湾等の内湾や常磐以南は分布域の端にあたり、専門の遊漁船はほぼない。
上越・北陸
日本海側はフグの産地で、若狭ふぐ・能登ふぐなどブランド化されているが、遊漁で専門に狙う船は限られる。若狭湾周辺では11月〜2月にフグ船が出船し、カットウ釣りで狙える。日本海の荒波に注意が必要で、凪の日を狙って出船する船宿が多い。新潟は分布域の端にあたり、専門に狙う遊漁船はほぼなく安定した実績がない。
エリア詳細(2件)+−
関東
東京湾口の大貫沖・竹岡沖がトラフグ釣りの一大フィールドで、関東のフグ釣りの聖地と呼ばれる。都心からのアクセスも良く、シーズン中(11月〜2月)は多くのフグ船が出船し、週末は予約で満員になることも。カットウ釣りが主流で、初心者にも丁寧に教えてくれる船宿が多い。相模湾・三浦半島周辺でも出船があり、選択肢が豊富。
エリア詳細(12件)+−
東海
遠州灘・浜名湖沖はトラフグの一大産地で、「遠州灘ふぐ」「浜名湖ふぐ」としてブランド化されている。型が良く、60cm・3kg超の大型も期待できる。伊勢湾・三河湾・駿河湾でも出船があり、名古屋・静岡方面からアクセス良好。カットウ釣りが主流で、12月〜2月がベストシーズン。
エリア詳細(16件)+−
近畿
大阪湾・明石海峡・紀伊水道周辺でフグ船が出船。消費地・大阪に近く、釣ったフグをすぐに料理店に持ち込むアングラーも多い。明石海峡は潮流が速くアタリの取り方が難しいが、釣れれば型が良い。紀伊水道・和歌山方面でも出船があり、12月〜2月がシーズン。淡路島周辺も好ポイントが点在する。
エリア詳細(13件)+−
山陰・山陽
下関はトラフグの聖地で、「ふく」(福に通じる)と呼ばれ縁起の良い魚とされる。養殖・天然ともに日本一の取扱量があり、下関南風泊市場は日本最大のフグ市場。遊漁船も多く出船し、本場でのフグ釣りを楽しめる。釣った後は下関のふぐ料理店で処理・調理してもらい、最高のてっさ・てっちりを味わえる。下関以外は遊漁船が限られるため詳細サブリージョンは限定的。
エリア詳細(3件)+−
四国
四国周辺にもトラフグは分布するが、専門の遊漁船は少ない。瀬戸内側の香川・愛媛で一部出船があるが、船数は限られる。太平洋側は黒潮の影響で分布するものの、フグ専門船はほぼ見当たらない。太平洋側は黒潮の影響で分布するものの、フグ専門船はほぼ見当たらず、遊漁の実績は瀬戸内側に限られる。
エリア詳細(3件)+−
九州・沖縄
玄界灘は下関に次ぐフグの産地で、博多湾周辺では古くからフグ漁が盛ん。博多もフグ消費地で、遊漁船も出船する。有明海・長崎方面でも分布し、一部で出船があるが船数は限られる。沖縄には分布しない。玄界灘のトラフグは身が締まり美味と評価が高く、地元では「がんふぐ」とも呼ばれる。
エリア詳細(3件)+−
トラフグの釣り方・おすすめタックル
トラフグの船フグ(カットウ釣り)
関連動画
トラフグ喰わせ+カットウ一体型仕掛けの仕掛け図
おすすめロッド
1.6-2.4m / 先調子(8:2〜9:1)
選ぶ理由
カットウ釣りは繊細なアタリを取り、鋭いアワセでカットウ針を魚体に掛ける釣り。
先調子(8:2〜9:1)の硬めの穂先がアタリを明確に伝え、アワセの瞬間に針を確実に掛けます。胴調子では針掛かりが甘くなりバラシが増えます。
カワハギ竿も使用オモリ(25-30号)、極先調子、繊細な穂先という要件がフグ釣りと共通しており、シマノ公式でも互換性が認められています
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
定番の長さ。東京湾・遠州灘のフグ船向き。取り回しと感度のバランス良好
おすすめリール
100-200番(PE1.5-2号が余裕をもって巻けるサイズ)
選ぶ理由
カットウ釣りは仕掛けを頻繁に上げ下げし、アタリがあればすぐに巻き上げます。
PE1.5-2号が150m以上巻けるサイズを選ぶと深場にも対応でき、ライトヒラメやビシアジなど他の釣りにも流用可能で汎用性が高いです。
水深50m以上や長時間の釣行では電動リールが疲労軽減に有効です
基準をつかむ代表候補
ここでは代表例だけを見て、方向をつかみます。基準を固める時は、上の CTA から rod / line の入口へ戻ります。
手巻きの基本モデル。
PE1.5-2号が余裕をもって巻けるサイズを選べば、フグ・カワハギ・ライトヒラメ・ビシアジなど幅広い船釣りに対応可能
おすすめライン
PE1.5-2号
選ぶ理由
水深30-80mでオモリ20-30号を使用するため、PE1.5-2号が適正。細すぎるとオモリ負荷に耐えられず、太すぎると潮流の影響を受けてアタリがボケる。
リーダーはフロロ4-5号を1m、またはワイヤーハリス(トラフグの歯対策)。フグの歯でラインが傷つくのでこまめにチェック。
リーダー
4-5号 16-20lb (1m)
選ぶ理由
PE1.5-2号の道糸と仕掛けの結束強度を高めるため。トラフグの鋭い歯でPEラインが傷つくのを防ぎます。フロロカーボンまたはワイヤーハリスを使用です。
釣り方のコツ
基本操作
カットウ釣りは仕掛けを底まで落とし、底から何メートルから何メートルまでの棚のレンジを探ると言った底からの釣りが多いです。竿先を小刻みに動かしてエサをアピールする「シャクリ」が基本動作です。
例えば底から1メートルから3メートルの棚の場合は、着底後に竿を大きく上げて1メートル程度巻いてからゆっくりと途中止めながら誘い下げ、また誘い上げての繰り返しです。
アタリの取り方
トラフグがエサを突くと「コツコツ」という小さなアタリが穂先に出ます。アタリは「目で」とる(だからこそ同じ先調子のカワハギ竿が代用可能)。
トラフグはエサに執着する習性を利用してそこから少し誘い下げる・誘い上げてから、ガツンとクイックにしかし強く合わせてカットウ針をフッキングします。
喰わせ針に食いに来ている場合は誘っている途中にラインがふわっとすることも(喰い上げ)。これはガツンアワセでトラフグの堅い口に喰わせ針を叩き込みます。
アワセとファイト
カットウにはカエシがないのでバレやすいです。だからこそ一定のテンションで巻き上げるのがポイントです。同じ理由で取り込みにはタモが必須です。
注意事項
トラフグは猛毒(テトロドトキシン)を持ちます。釣ったフグは絶対に素人調理しません。
船宿の処理サービスか、免許を持つ料理店で調理してもらいましょう。フグの歯は鋭く、指を噛まれると大怪我になります。
素手で口元を持たないこと、喰わせ針を外すときはプライヤーを使いましょう。それから、針にエサを付けるときにはオモリを掌に抱えること(針が大きく危ない)。
この船フグ(カットウ釣り)タックルで狙える魚:
トラフグの船フグ(喰わせ釣り)
関連動画
フグ喰わせ仕掛け(胴突き式)の仕掛け図
おすすめロッド
1.5-1.8m / 先調子(8:2〜9:1)
選ぶ理由
繊細なアタリを感知する穂先の感度が大切です。先調子(9:1)で穂先だけが曲がり、微細なフグのアタリも見逃しません。
喰わせ釣りはカットウ釣りより柔らかめの穂先が有利で、フグがエサを吸い込む一瞬の変化を目視で捉えます
おすすめリール
PE1-2号が150m巻けるもの(100-150番台)
選ぶ理由
カウンター付きでタナを正確に合わせます。軽量コンパクトが操作性に直結。ノーマルギアで巻き感度を重視します。
おすすめライン
1-1.5号
選ぶ理由
PE1号は感度重視の細糸で、フグの繊細なアタリを手元に明確に伝えます。
伸びが少ないPEは8-15号の軽いオモリでも着底感が明確で、底を切ってからの微妙なタナ調整も正確におこなえます。
視認性の高いマーカー入りで水深管理も容易です。
リーダー
3-4号 12-16lb (1m)
選ぶ理由
フグの鋭い歯による切断対策。フロロカーボンの耐摩耗性が必須で、3-4号を1-1.5m使用。フグに齧られて切られた場合はすぐに結び直します
仕掛け
喰わせ仕掛け(胴突き2-3本針、ハリス2-3号、フグ針)+オモリ8-15号
選ぶ理由
胴突き2-3本針の仕掛けでフグの居る底付近を集中的に攻める。
ハリス2-3号と細めにすることで喰い込みが良くなり、フグ針の独特な形状がエサを吸い込んだフグを確実にフッキングします
